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2007年6月15日 (金)

源氏物語絵巻の復元

「NHKスペシャル、よみがえる源氏物語絵巻」のDVD第一巻を鑑賞した。

あらすじはと言うと、

今から1,000年前に書かれた 世界最古の文学小説である『源氏物語』。それから約100年後に描かれた源氏物語絵巻。時の経過にさらされ、完成当時の色彩は失われている。その源氏物語絵巻が現代の科学的な鑑賞眼により復元される。

というあらすじだ。蛍光X線分析による顔料の同定、蛍光イメージングにより褪色した色素によって描かれていた構図の再発見。それらの調査結果をもとにした絵画の復元。

数百年の時を超えたロマンである。

化学的手法というのが蛍光イメージングだったりして、それは、生物化学の分野でいえばゲル板の蛍光観察と同じ。まぁ、ごくごく普通の手法なのだが、数百年も前の色褪せた絵画、モノトーンの衣服から複雑な文様が浮かび上がったときには素直に感動できるのである。

そういった情報を元に日本画の大家、林先生が「柏木(3)」を復元する。きらびやかな色彩が復活するのである。光線の入射する角度によって様々に反射率と文様を変える

これは必見である。本当に絵画がその表情を変えるのだ。

実は、この源氏物語絵巻の復活に興味を持ったきっかけというのが、大学の講義。「日本の文学」という講義で、まさに、源氏物語絵巻の復活が取り上げられたのだ。

その時の先生のお話によれば、「まぁ、期待しないでください。日本画の大家の先生が、交通事故で亡くなって、そのお弟子さんが仕事を継ぎました。先生の作品は見事なんですが、お弟子さんの仕事がいまいちなんですよ」という、評価。

たしかに、こういった先入観を持ってみると、お弟子さんの復元した「宿木(3)」に登場する宿木もどこか漫画チックな顔に思えてしまうのだ。

でもね、お弟子さんの苦労もわかるんですよ。

たとえば、理系の研究室でいうと、データーも出そろって論文の下書きも完成した。もう、サブミットは目前だという時に指導してくれている教授が海外出張中に事故死。今度研究室のトップに立つであろう助教授は教授と仲が悪かったので、教授派の自分はドクターコース2年にして、この先どうなるのであろ、という状況にお弟子さんがいるわけです。そんな絶望的な環境にあって、一応、「宿木(3)」を完成させるまでに至ったわけですから、その点は、評価してあげないと。世の中、結果がすべてという人もいますが(ある意味それも当然ですけれど)。

このシリーズ、DVDは5巻まであるのだが、1巻にして日本画の大家、林先生が中国での交通事故で亡くなってしまった。この先どうなる事やら。

興味ある方は、浪速大学豊中キャンパスの中央図書館でDVDを借りて鑑賞してみてください。

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