« 乱丁には気をつけないと | トップページ | 新型インフルの影響 »

2009年5月30日 (土)

村上春樹さんじゃない方の「1Q84」

昨日は梅田経由で帰ったので、紀伊國屋書店に立ち寄った。『1Q84』というタイトルの新刊がお店の中の方々で平積みされている。酔っていたので文字を見間違え、「勝った、自分のIQは85だから」などと思ったのだが、よく見ると「1Q84」である。

この数字とアルファベットの並びを見せられたらProtein Data Bankにアクセスせねばなるまい。すでに日本中の科学者がこのタンパク質の三次元構造のデータベースにアクセスしていることだろう。家に帰って検索してみると1Q84で登録されている。関連するProNASの論文もPubMedから簡単にアクセスできる。アセチルコリンエステラーゼの構造に関する論文だ。

1q84

アセチルコリンは神経伝達物質のことで、平たくいうと、神経細胞と神経細胞の間のメッセンジャー化学分子。神経細胞を伝わる電気刺激が細胞の末端に到達するとそこからアセチルコリンが放出される。隣接する神経細胞がそのアセチルコリンを受け取ると電気刺激が誘起され、その刺激は同じように神経細胞の末端へと伝わっていく。

アセチルコリンエステラーゼは放出されたアセチルコリンを速やかに分解する酵素で、神経細胞間を刺激が伝わる前の状態に戻す働きをする。

よっしゃ、「1Q84の構造解析」なんていうタイトルでブログの記事を書けば、GppgleやYahoo!の検索からネタに引っかかった人がアクセスしてくれるぞ、と思ったのだがちょっと待てよ。

ニュースサイトで『1Q84』の内容を調べてみると“1984年頃に暗躍したカルト教団の謎”がテーマの小説のようだ。ということは、未読なので断言はできないが、まさに1Q84がテーマの小説なのかもしれない。

当時、地下鉄でサリンが撒かれる事件が発生した。このサリンはアセチルコリンエステラーゼを阻害する。その結果、神経細胞の間には放出されたアセチルコリンが分解されずに蓄積することになる。神経細胞間を刺激が伝わっている状態が持続することになり正常シグナル伝達が不可能になる。サリンは神経毒なのだ。

昨日梅田で見た本のタイトルをネタでタンパク質の構造の記事にしようと思ったが、実は直球ど真ん中っぽいのでブログの記事にするのはやめる。

|

« 乱丁には気をつけないと | トップページ | 新型インフルの影響 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/209119/45174809

この記事へのトラックバック一覧です: 村上春樹さんじゃない方の「1Q84」:

« 乱丁には気をつけないと | トップページ | 新型インフルの影響 »