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2009年7月29日 (水)

ヒュッケル則

この日のブログ記事で取り上げた多環式化合物の芳香族性。

Aromatic3_2

中央の窒素をsp3混成軌道としてモルタロウを使って模型を組んでみると、3つの環が平面構造を成さずゆがんでいる。いかにもエネルギー的に不安定そうだ。

Dscn6803 

窒素原子をsp2混成軌道にすると、分子は系面構造になりπ電子が共役する。しかも、窒素に立った非結合性の電子対が共鳴に参加できるので、電子数は2n+2=14を満たすのだ。

Dscn6804

というわけで芳香族性を示すと思うのだがどうだろう。

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コメント

夜遅くレスポンスありがとうございます。
成る程、sp2で極限構造を取る可能性がありましたね。
真偽のほどは、明日にも有機の先生に聞いてみます!おやすみなさい。

投稿: 東京農耕大生 | 2009年7月29日 (水) 01時47分

知り合いの東北大学某名誉教授に質問したところ、以下の回答が得られましたのでお伝えします。

==以下K先生の回答==

芳香族性炭化水素(化合物)とは、
対応する直鎖ポリエンより安定な環状共役化合物である。
一方、反芳香族性炭化水素(化合物)とは、
対応する直鎖ポリエンよりも不安定な環状共役化合物である。
(4n + 2)π電子および4nπ電子からなる環状共役分子のそれぞれは前者および後者に対応する。
君の質問中にある構造式の周辺のπ電子数は12個(4n: n= 3)です。
したがってこのケクレ構造は問題とする化合物の安定化には寄与することができないばかりか、
逆に不安定化をもたらします。
この構造式でNから周辺のπ電子系(12π電子系)に電子が供与された分極したケクレ式(この式ではNは+となる)では
周辺のπ電子数は13個((4n + 2)π電子でも4nπ電子でもない)となります。
なお、この化合物を塩酸塩で単離しようとしてもそれは不可能です。
なぜならNが共役系から除外されれば、π電子は周辺の炭素にだけ存在しなければならず、
完全な環状12π電子系(反芳香族性)となります。

==以上==

ということで、この化合物は反芳香族性をもつとのことです。

投稿: 返信が遅れました | 2009年8月28日 (金) 16時12分

わざわざ問い合わせていただきありがとうございました。

今後とも、当ブログをよろしくお願いします。

投稿: シュナッペル | 2009年8月30日 (日) 20時30分

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